話題のGI値って? ~今すぐ実践できる低GI値食選び~

難易度 :

テレビや雑誌などで注目されている「GI値」。
GI値が低い食事をとることで、肥満や糖尿病になるリスクを抑えることが出来ると話題になっています。
今回のコラムでは、ちょっと難しいGI値の考え方やメカニズム、今すぐ実践できる低GI値食選びをご紹介します。

そもそも、GI値って何!?

「GI値」とは、Glycemic Index(グリセミック・インデックス)のこと。
食事をした後、どのくらい血糖値が上昇するかを表した数字で、各食品や食事につけることが出来ます。
この数字が高いものを「高GI値食」、低いものを「低GI値食」、(中間のものを「中GI値食」)と呼んでいます。

何故この値が注目されているかというと、世界中の様々な研究機関で、低GI値の食事をとった方が、高GI値の食事をとるよりも、糖尿病や肥満になるリスクが少ないとの発表が出されたから。
食事をする度に急激に血糖値が上がってしまうと、身体のあちこちに負担をかけてしまいます。
ではどんな食事をしたら、低GI値の食事になるのでしょう?

難しいので、興味&時間のある方に(笑)

食事をした後、身体の中は何が起きているのでしょうか?
食後、消化器(胃や腸)で消化された食べ物は、細かな栄養素に分解されながら血管の中に取り込まれていきます。
その栄養素の1つに「糖」があり、これが血管の中にどのくらいあるかを表した数字が「血糖値」です。

食事をするとたくさんの糖が消化され、血管の中に取り込まれることで血糖値が上昇します。
上昇した血糖値をきちんとエネルギーに換え、各臓器に届ける大切な役割を果たすのが、すい臓から分泌される「インスリン」という物質です。
血糖値が上昇すると、すい臓が活発に働いてインスリンをたくさん分泌します。
そしてその後、糖は各臓器に分配され、血糖値は緩やかに下降します。

問題なのは、急激に血糖値が上がった場合。(=高GI値の食事をした場合。)
習慣的に急激に血糖値を上昇させる食事をしていると、すい臓が疲弊し、インスリンの効き具合や分泌量が落ちてきます。
また、急激な血糖上昇を抑えようとしてインスリンが過剰分泌され、血糖値が下がり過ぎ、すぐに空腹を感じるようになります。
(空腹を感じさせる要因の1つには、血糖値の上下が大きく関わっています。胃に食べ物がある=満腹ではないのです。)
ここでお腹が空いたと言って、また急激に血糖値を上昇させる食事をしてしまうと、すい臓にますます負担がかかってしまいます。

どんな食べ物が「低GI値」?

低GI値の食事をするには、どんなものを選べば良いのでしょうか?
普段の食事の中で高GI値の食事と、低GI値の食事を置き換えてみましょう。

・うどん よりは そば
・白米 よりは 玄米
・食パン よりは ライ麦パンや全粒粉パン
・白砂糖 よりは はちみつやメープルシロップ
・チョコレートやキャンディー よりは ゼリー

また、特にGI値の低い食べ物もあります。
・春雨
・まめ類
・きのこ類
・ナッツ類
・乳製品 などなど…。

調理法や食べる順番の違いで、低GI値の食事になる!

低GI値の食べものを挙げてみましたが、高GI値のものがどうしても食べたい時ってありますよね。
食事の満足度を大きく左右するのは「糖」によるものが大きいことも事実です。

例えば、どうしても砂糖がたっぷりかかった菓子パンが食べたい!という時には、低GI値の乳製品と組み合わせて食べましょう。
菓子パンの前に牛乳を飲んだりチーズを食べることで、血糖値の急激な上昇をおさえてくれます。
また、とにかく白いご飯を食べたい!という時には、定食などを選んで野菜の煮物やサラダから食べ始めましょう。
肉や魚などのタンパク質を多く含む食品も、低GI値のものが多いです。
ただし天ぷらや竜田揚げなど、調理方法によっては高GI値になってしまうので、注意が必要です。

好きな食べ物を我慢し続けることは辛いものです。組み合わせや食べる順番を変えて、上手にGI値をコントロールしてみましょう。
ただし、いくら低GI値の食事といっても食べ過ぎてしまっては本末転倒!
腹八分目を心がけながら、上手に健康ケアをしていきたいものですね。

執筆者:みずえ
30代の管理栄養士。好きな食べ物は野菜とお魚。

執筆者:tomoko
20代の栄養士。好きな食べ物は辛いもの。

コラム一覧へ



新着ケアレシピ

専門家コラム

食事ケアポイント

オーダーメイド相談
数値で健康チェック

栄養プロの料理教室

SNS

栄養士・管理栄養士の方へ