旬の野菜を食べよう~秋野菜~

難易度 :

「実りの秋」と言われるくらい、秋は穀物や果物の収穫量が増える季節です。秋の食べ物と言われると、リンゴや柿などの果物やキノコを思い浮かべる方が多いのでは?
では、秋が旬の野菜と言えば?と言われても、夏野菜や冬野菜と比べてイメージが薄い秋野菜。
今回はこれから旬を迎えてくる秋野菜について説明します。

秋野菜の仲間

れんこん

食べる部分:茎
・ビタミンB1:野菜の中では多い方で、糖質の代謝をスムーズにする。
・ムチン:粘りに含まれる成分で胃粘膜を保護。
・タンニン:ポリフェノールの一種で、抗酸化作用により炎症を抑えたり老化予防に効果がある。

ごぼう

食べる部分:根
・食物繊維:水溶性食物繊維のイヌリンと不溶性食物繊維のセルロースなどが豊富。水溶性食物繊維は血糖上昇を抑制し、不溶性食物繊維は便秘解消の効果がある。
※4月頃に出回る新ごぼうは、晩秋から旬を迎えるごぼうと比較して香りが強いのが特徴。

かぶ

食べる部分:根・葉
・ビタミンC:葉の部分に多く、根の約4倍を含む。コラーゲンの生成を促し美肌を保つ。
・カリウム:根の部分に多く含み、余分なナトリウムを排泄し血圧上昇や浮腫み予防に効果が期待されている。

さつま芋

食べる部分:根
・βカロテン:活性酸素による細胞の酸化を防ぎ、免疫力を増強する。
・ビタミンC:水溶性ビタミンだが、さつま芋に含まれるビタミンCはでんぷん粒に包まれているので水に溶けにくく、調理中の損失が少ない。
・ビタミンE:血管のお掃除役といわれるビタミン。動脈硬化の予防になる。
・食物繊維:整腸作用があり便秘の予防、改善に効果がある。特に皮の近くに多く含まれる。

秋野菜の特徴

秋と言われる9~11月が旬の野菜は少ないですが、夏~秋または秋~冬に旬を迎える野菜が多く、長い期間楽しめます。その一方で農業の技術発展により、ほとんどの野菜が通年出回ることが多く、特に秋野菜はその種類が多いため、残念ながら旬が分かりにくくなってきています。 しかし、旬を迎える野菜はその季節に必要な栄養素を多く含んでおり、秋野菜は特に夏バテした体の調子を整えたり、冬に向けて寒さを乗り切るための栄養素をたっぷり蓄えています。

秋野菜は主に茎や根を食べる野菜が多く、葉や実を食べる野菜が少ないです。夏野菜と比べるとビタミンやミネラルは同等ですが、水分は少なく糖質が多いのも特徴です。 今回はさつま芋を例に挙げましたが、芋類全般は秋に旬を迎えます。(因みに、キノコも秋が旬ですが、キノコは野菜類ではなくキノコ類なので野菜の仲間には入りません。)

「食欲の秋」も良いですが食べ過ぎには要注意!バランスよく食べて冬に向けてしっかり体力をつけましょう。

執筆者:みずえ
30代の管理栄養士。好きな食べ物は野菜とお魚。

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