食中毒ってなに??
難易度 :
『食中毒』と聞くと、賞味期限がかなり過ぎた食材を使って料理を作ったり、キノコ狩りに行って毒キノコを間違えて採ってきて食べてしまいお腹が痛くなるなど食材に問題があると思う方が多いと思います。
もちろん、それは間違いではないのですが、厳密にいうと食中毒の原因となる菌などが付着した食材を食べてしまう事で食中毒になるケースがほとんどです。
食中毒の原因とは??
食中毒は大きく分けて5種類に分類されます。
・ 細菌性食中毒:O-157、サルモネラなど
・ ウイルス性食中毒:ノロウイルス、E型肝炎
・ 自然毒:きのこ、じゃが芋の芽、ふぐ
・ 化学物質:ヒスタミン
・ 寄生虫:アニサキス
症状や対処方法は原因物質によって様々です。
今回は、これからの時期に特に注意が必要になってくる細菌性食中毒について説明します。
細菌性食中毒
感染型と毒素型に分けられます。
その違いとは・・・
感染型:食中毒菌が増えた食品を口にする事で発症。
毒素型:食品内で増えた菌が作り出す毒素を口にする事で発症。
感染型食中毒の特徴
菌名 | 潜伏期間 | 主な症状 | 原因食品 | その他 |
腸管出血性大腸菌 (O-157など) | 3~8日 | 下痢・腹痛 | 色々な食品・生肉 | 少量でも発症 |
サルモネラ | 6~72時間 | 下痢・腹痛・発熱・嘔吐 | 卵・鶏肉・二次汚染による食品 | |
カンピロバクター | 1~7日 | 下痢・腹痛・発熱・嘔吐・倦怠感 | 鶏肉・生肉・飲料水 | |
ウェルシュ菌 | 6~18時間 | 下痢・腹痛 | カレーやシチューなどの煮込み料理 | 熱に強いので加熱しても死なない。 |
腸炎ビブリオ | 8~24時間 | 下痢・腹痛・発熱・嘔吐 | 魚介類・漬物・二次汚染による食品 | 食塩水に強く真水や酸で死滅 |
毒素型食中毒の特徴
菌名 | 潜伏期間 | 主な症状 | 原因食品 | その他 |
黄色ブドウ球菌 | 1~5時間 | 吐き気・嘔吐・下痢・腹痛 | おにぎり・握り寿司・サンドイッチ等 | 人の手指・傷口に多い |
ボツリヌス菌 | 8~36時間 | 嘔吐・筋力低下・脱力感 | 缶詰・レトルト食品・魚肉発酵食品・いずし | 強い神経毒を産生。酸素が無くても生きられる。(※1歳未満ははちみつ厳禁) |
セレウス菌 (嘔吐型) | 30分~6時間 | 吐き気・嘔吐 | ピラフ・パスタなど | 熱に強い |
セレウス菌 (下痢型) | 8~16時間 | 下痢・腹痛 | 食肉・野菜・スープ・弁当 | 熱に強い |
食中毒を起こす原因も症状の重症度も菌によって様々です。食品の加熱温度や賞味期限はしっかり確認しましょう。
また、何だか体調がおかしいな・・・と思ったら放置せず、まずお医者さんに診てもらいましょう。